殺戮にいたる病 感想
昨日の夜に、この「殺戮にいたる病」という本を読み終えました。読み終わった際は、唖然としました。僕はずっと騙されていたみたいです。最後の最後で、「主人公は、実はね…」と言われ、叙述トリックに気付かされます。まんまと著者の我孫子 武丸 さんのトリックに踊らされていたみたいですね。
狂気的な殺人犯
この本の魅力は、先に述べた叙述トリックだけではなく、主人公が狂っていることにあります。
この本を読んでいて、僕は、ジョジョの奇妙な冒険 第4部のラスボス、吉良吉影を思い出しました。
吉良吉影は、自分のスタンドを使って、手の綺麗な女性を何人も殺し、手だけを持ち歩いていた異常犯でした。
話は、本の内容に戻ります。
犯人の名前は、蒲生稔 と言います。この話は犯人の目線で描かれているので、ネタバレにはならないと思います。
この、蒲生稔は真の愛を求め、何人もの女性を殺しては、屍姦を繰り返し、女性の乳房や膣を切り取り、家に持ち帰っていました。
(この時点で、もう唖然としてしまいますね)
彼は、ネクロフィア、つまり、死体愛好家なんですね。生きている女性では五月蝿いだけで何も感じないという性癖の持ち主なわけです。
そうやって何人もの女性を絞殺していきます。
僕は、「精神異常のある人物が登場する物語」がとても好きで、何冊かは読んできましたが、この物語の犯人は、今までのものとは比較できませんでしたね。
百聞は一見にしかず。ぜひ、読んでみてください!!
これは、物語を進める上で、あえて事実を伏せることにより、読者に事実を誤認させるテクニックのことです。先入観のようなものでしょうか。
「私は、授業中に彼女のことばかりを考えてしまう。」
のような文があったとします。殆どの人がこの「私」を生徒だと誤認してしまうはずです。
しかし、実は先生で…。
みたいなのが、叙述トリックですね。
僕は、この叙述トリックが使われた本を始めて読みました。
こんなテクニックが使われている本があるなど知りませんでした。
これから、これが使われている本を何冊か読んでいきたいですね。
ぜひ、おすすめがあるなら、教えてください!